仕事を通じて沖縄とご縁が繋がってから、ほぼ30年。
プロモーションで沖縄に来るときに、
現在音楽プロデューサー、
野田陸司さんのインタビューを受けることが多く、
そこに必ずフォトグラファーとして同行してくださったのが、
『やちむん』の奈須重樹さんでした。
那覇の街中での、さりげない私の写真、
多分、沖縄の空気感の中で、
すごくリラックスしていたからだと思うんだけど、
奈須さんが撮ってくれた私の表情、いつもよかった。
ある時、彼が、「僕、『やちむん』というてバンドもやっていて、
今、ちょうどNHKの、『新しい沖縄の歌』で流れているから、
よかったらこれ聴いてください。」
と、私にCDをくれました。
それからは、幾度となく仕事を通じて会う機会があり、
また、那覇の平和通り商店街で開かれていたJAZZのイベントでも、
道でよく一緒に歌いました。
葉山に遊びにきてくれたこともあった。
私が沖縄に移住してからも、
道や商店街でばったり会って、軽く立ち話。
私は、『やちむん』の作品が好きで、自分の番組でも、
時々選曲したりしていました。
今回、『やちむん』の映画ができたと知って、
ずっと気になっていました。
そこに、ご本人から、手書きの便箋5枚に及ぶお手紙と、
映画のチラシが送られてきました。
クリエイターの當間早志監督と、
奈須さんは、長いお付き合い出そうで、
今回のドキュメンタリー映画は、
お互いの友情の証だと手紙に書かれてありました。
ということで、今週のFM沖縄『EPO風と海と空と』で、
彼のお手紙を読ませていただき、
この映画のご紹介をさせていただきました。
Radikoだったら、
今週いっぱい、ポッドキャストだったら、
ずっと聴けるので、是非聴いてくださいね。
音楽ライブドキュメンタリー、
「一生売れない心の準備はできてるか」
私は、もともと那須重樹さんのファン。
映画の中で歌われた作品は、ほとんど知っていたので、
スクリーンを見ながら、私も一緒に歌っていました。
2016年に行われた、首里劇場でのライブは本当に素晴らしかった。
自分も劇場の客席にいるような気持ちになり、
思わず、一緒に歌って、スクリーンに向かって、
手拍子、拍手しました。笑!楽しかった。
『一生売れない心の準備はできてるか』
衝撃的なタイトルではありますが、日常に疲れた人には、
是非、観ていただきたい映画であることは間違いないです。
この歌は、とことん、自分に覚悟ができてないと、作れないと思う。
本当に、名曲です。CDバージョンは、
EPOもコーラスで参加しています。
首里劇場は残念ながら取り壊しが決ってしまいましたが、
この映画の中で、
この劇場の雰囲気は十分に知ることができると思います。
このレトロで昭和ないい雰囲気。
いい意味で、いろんな時間が染み込んでいます。
会場に集まったたくさんのお客様、
バンドのメンバー全員が、
本当に楽しそうで、幸せそうで、
それも素敵だった。
本当に奈須さんのこと、
みんな、大好きなんだなと思いました。
映画の中のインタビュー・シーンで、
奈須さんが自分の素直な気持ちをたくさんお話しています。
その内容にもすごく共感できました。
なんだろう?奈須さんの正直さが気持ちいいし、
清々しいのです。
飾ることのないまっすぐな目線から吸い上げた、
言葉や、風景の描写。
彼の歌を聴いていると、まるで、映画みたいに、
私も、そこに一緒にいたんじゃないかと思うぐらい、
私が大好きな沖縄が浮かんでくる。
小さな道や、すば屋さんや、船や、橋や、
ハイビスカスや、海や、ひんぷんや、
いろんな沖縄の街の風景が見えてくる。
まだ沖縄に移住する前の私は、『やちむん』のCDを聴きながら、
恋しい沖縄への気持ちを彼の作品でずっと埋めていました。
映画を編集するにあたり長期にわたって、
細かい作業を続けてこられた、
當間早志監督の粘り強さ、
奈須重樹というアーティストに対する愛も、
素晴らしいです。
プロデューサー平良竜次さん含め、
當間監督、奈須さん、映画制作にあたり、
きっと、大変なこと、社会の仕組みに対する理不尽さや、
いろんな壁にいくつもぶち当たってきたことだろうと思います。
なのに、皆さんからは、作るものに対する情熱と、
ユーモアと、
作品と奈須さんという人への愛の話(多分、あれは愛だな)
しか出てこない。それも素敵。
本当に、このチーム。
最強、最高です。
お話していて、すごく楽しかった。
彼らから、ちょっとミラクルな素敵なエピソードも聴きました。
実際に、映画の中でも、
「え?こんなことってあるの?」
みたいなシーンがあります。
きっとね、愛のあるところには、
見えない力が働くのだと思いました。
10/5(木)までシネマパレットで上映予定だそうです。
沖縄県内の方にも、県外から旅行にこられた方にも、
絶対に見てほしい映画です。
ライブを見に行く感覚でも、すごく楽しめます。
東京にいる沖縄大好きな仲間たちにも、
たくさん宣伝しようと思います。
『一生売れない心の準備はできてるか』
この作品は、
絶対にヒットチューンになりうるポテンシャルをもった歌です。
皆さん、ぜひ、応援よろしくお願いいたします。