●なんてこった
跳び箱が跳べない。なんてこった!
飛べると思ってたのに。
私は、ずっと普通に飛べてきたのに。
飛べて当たり前とおもっていたのに。
飛べなない自分なんてありえない。
私があたりまえと思ってきたことのレベルは、
目をつぶってもできるレベルだったのかもしれないな。
他の皆、きれいに飛べてるのに、私だけ飛べない。
飛べると思ってた、自信満々の自分が、恥ずかしい...。
練習の仕方が悪いのかな?
どうせ飛べると思って、油断してたかな?
もしかして、跳び箱のてっぺんで、私、デングリ返ししてる?
その上で、踊っちゃってた?
もしくは、妄想で飛んだふり?
根本的に跳び箱というものを、跳び箱と理解できていなかったのかな?
助走を付けて、踏み台に勢い良く踏み込んで、
その勢いでなるべく遠くに手をついて、
体を前方に押し出し、その瞬間
開脚して、飛び越して着地。
何かが、人と基本的にズレているのかな。
自分?
塗り絵なのに、切り絵にしてたり、
取っちゃったってたり。
今、全てに混乱している状態。静かに、ゴミが床に沈殿するのを、待とうと思う。
「平和な家族の中に育っても、こんなにいろんな傷があるんだから、
君なんか、もっと大変なんだと思うよ。」
本当に、そうかもしれないな。
悲しくても、飛べなくても...あるがままの私。
自分、そんな歌つくったじゃん!?
がんばれ!私!
今、私の中でこんがらがってる自分自身を立て直していくことが、
自分を癒すことになるんだ。
それは、家族にも届くし、悲しい亡くなり方をしたご先祖供養になるのなら、
私はそれを選択しよう!
私は、今からが始まりなのかもしれないな。
本当は、私、3段の跳び箱は、
飛べるくらいには、成長したと思う。
あ!?3段だけだったんだって。それわかること。
すごいよ。
でも、この状態で3段も飛べたということは、
すごいことでもあるのかもしれない。
やっと目があいて、そこに跳び箱があるって、
わかる自分にまで来れたことは、奇跡なのかもしれないな。
これに気がつくことも大きな進歩
その小さい自分を抱きしめて、
ゆっくり大きくなろうねって、
言ってあげることにしよう。
痛いよ〜怖いよ〜、不安だよ〜。
叫ぶ時間はこれでおしまい。