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2010年11月16日

●古関裕而音楽祭

日曜日、昭和を代表する作曲家、古関裕而さんの音楽祭が開かれました。
愛国の花 夢淡き東京 長崎の鐘の3曲を地元のオーケストラの方々と演奏しました。
歌を通じて、当時の日本の風景や、人々の心情が伝わってくる名曲ばかり。
昔の歌謡曲が持つ詩や、メロディーには、そういう力があったのだな〜と、感動しました。
「愛国の花」においては、どんな気持ちで古関さんは、こんなに明るいメロディーを作ることができたのだろうかと、複雑な気持ちになりました。
晴天!そんな感じの歌。
この作品だけ、なかなか覚えられなかったのが不思議でした。
詩が語ってくるものは、戦時中の女性たちを励ます内容。
「女性は国の花」だと言われても、傍らには、戦争の痛みや悲しみがたくさんあったろうに...。
そういう矛盾した国民の気分を、明るく讃え、言葉にし、
作品を作る作家の気持ちってどうだったのだろう。
仕事とはいえ、もしも、当時、私が同じ立場だったとしたら、戦地に向かう、
兵隊さんを励ます歌や、
家族を失った女性たちを「花」とたとえる明るい歌を作ることができただろうか?
私は、そこにも感情移入してしまった。

オーケストラの人たちの演奏と、指揮は暖かく素晴らしく、
「長崎の鐘」では、リハで歌いながら、思わず...泣いてしまいました。
途中に、アベマリアが織り込まれ、その悲しい旋律にやられてしまいました。

私は、この作品から、何をもらってしまったのかな...。
原爆を体験した方々の痛み、この歌に慰められた人々の顔、
個人的に大好きな場所である長崎の街の風景がわ〜っと目の前に浮かび、
胸が苦しくなってしまいました。

本当に、古関裕而さんの作品の力ってすごい!
すっかり時代をこえて、ファンになってしまいました。
それに、若い頃の古関さん..すごくハンサム!
高校野球のテーマや、モスラの作曲者でもあります。

今に、生きる私達も、絶対に必要としているはず。
本当の歌を。心の歌を。
一緒に寄り添って、泣いてくれる言葉を。
また、お年寄りの集まる場所で歌える歌のレパートリーが増えました。
この素晴らしい音楽祭に、私を呼んでくださり、本当にありがとうございました。






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