●実は、何も失ってはいなかったんだよね
沖縄はようやく台風も弱まり、
少し空が明るくなってきました。
先日、TVの番組の取材で、やたらと「お金」についての質問が多かったことに対して、実際に、どのように編集されていたのだろうかと、
少し気になっています。
お金に関する質問がやたらと多かったことが、
若干の違和感。
たとえば、今まで、自分がいくら稼いだのかとか、
印税はどれぐらいもらったのかとか、
この家具はいくらなのか?とか、
この家の家賃はいくらなのか?とか。
「へ〜印税って、意外と少ないんだなあ」とか、
逆に「そんなにもらってるの?」とか、
「いちいち値段に答えるなんて、かっこわるい」とか、
人によって、お金には、いろんな価値観を持ってると思うので、
反応にバリエーションがあるのは想像できるけど。
知り合いの人が、あの番組を見ていて、
私が家賃について答えたことを聴いて、
大変びっくりしたと言う人がいて、それに、私はびっくりした。
「税務署におっかけられたらどうするの?」
いえいえ、私の会社は毎年、きちんと申告していますから。
番組の構成上、いかに私がこれまで崖っぷちにたたされてきたかを描くことがコンセプトだったとのことで、
過去に所属していた事務所との間に起こった、
お金のトラブルについて語るには、仕方がなかったのかもしれないけれど。
お金の話になると、どうして、キュって心がしまってしまうのって、
何でなんだろうな。
出演料の話になると、大抵、依頼者の方が、
「少なくて大変、申し訳ないのですが」と、恐縮されたりする。
申し訳ないと言われると、「そんなに申し訳ない金額なのかな?」と、
逆に聴くのが怖くなってしまうじゃない。笑。
私は、声をかけていただいただけで、本当にうれしいのに。
本当の豊かさについて、このごろよく考えるの。
必要とされる場所に、必要な分だけ、
自分が何かを提供できることや、機能できること。
健康でいられることもそうだし...
お料理が作れることもそうだし...
どんな場に招かれても、歌うことを楽しく思えるのもそうだし...
それまでの自分の経験が、心と向き合おうとする人たちのために、
役立てることもそうだし...
素敵な友達とおいしもの食べられるのもそうだし...
そう思うと、当時、崖だとおもっていたものも、
壁だと思っていたものも、
がめつい事務所の社長さんから、
充分な給料を支払ってもらえてなかったとしても、
4年間ただ働きさせられたとしても、
事務所に資産を持ち逃げされたとしても、
それは、実は、自分の豊かさとは全く関係がないものだったような気がする。
当時は、悔しいとか、悲しいとか、
そんなことを思っていたけれど、
そんな現実に立たされていたとしても、
上に書いた全ては変わらずに持っていたなと思うわけ。
だから、実は、何も減っていないし、
失ってはいなかったんだよね。
そう思える今の自分がいて、本当に幸せ。