●多文化精神医学ワークショップでのEPO
パルコ劇場でのコンサート、金曜日だし、打ち上げでは、もっと飲みたい気分も我慢し、東京駅に移動。翌朝8:30の新幹線にて笹子さんと盛岡に移動しました。
多文化間精神医学会が主催する会。『しごと・家族・文化』をテーマに、シンガポールと中継を結び、精神科のお医者さんをはじめ、海外赴任者の支援をする企業や、マニラ育英会代表の方などが、海外に住む日本人や現地の子供達の心の問題をとりあげ、意見を交わすという研究会でした。『小説の中の家族』をテーマに、特別講演で来られていた作家の浅田次郎さんのお話しは、本当に面白かった!楽屋で、ライブの準備をしながら、いろんな方々のお話しに耳を傾けているうちに、前日の疲れも、このお話しのエネルギーに助けられ、なんだかとても元気になってきました。MUSIC&DRAMAには、お薬浸けになり、自我を失いそうになった方々が、とてもたくさんいらっしゃる中、「お医者さんにもっと共感してもらいたい、話を聴いてもらいたい。」そういう声をよく聴いてきました。まあ、だかたこそ、私たちのような仕事があるのですが、とても複雑な気持ちですね。お医者さんは、お薬はくれるけど、あまりお話しを聞いてくださらない、という印象を持っているクライアントがたくさんいることに、愕然としたのは、私も宮川先生も同じでした。
この日集まった、多文化間精神医学会の先生たちは、人間の尊厳や人間らしいあり方を医療の立場でどのように理解し、人々導いたらよいかを模索されている医師の集まり。「自殺を防ぐためには、人が孤独にならないためには。」
と、真剣に交わされる、日本とシンガポールの現場での意見交換。
参加者の方々の形にとらわれない自由な空気と好奇心は、学会というのに、聴く人達を飽きさせない、とても楽しいものでした。そこにあるのはまさにワンネス。交流会でお話しをさせていただいたお医者様たち。みんな大きなハートが開いているのを感じました。それと、多くの先生がとてもユニーク!特に、この多文化間精神医学会会長の鈴木満さん、昨年の北上のコンサートのCD売り場で最初にお目にかかり、そして、帰りの新幹線の駅で、待ち伏せしてくださったかのように(笑)私たちをこの学会イベントにお誘いくださったのがきっかけでした。(もしかしてナンパ?)鈴木さんは、すごい先生なのにとても無邪気な方。この日のライブで、笹子さんのギターがとても気に入り、笹子さんにギターを教えてもらうんだと、熱く語っていました。「お家まで、伺ったら教えてくれるかしらん?」と、このことは、笹子さんには、まだお伝えしていませんが、どうやら本気で岩手から通いたいらしい...。
素敵な人達と知り合いになれて、とてもよかったです。
こういうお医者さんが日本にもたくさんいることを、多くの患者さんたちに知って欲しいなと思いました。
私たちの音楽が、このような場のサポート要員としてお手伝いできるこを、誇りに思いました。