●どの目線にいるの?
昔、私のマネージャーが、
会社のごたごたで急性胃炎になって苦しんでいるとき、
近くにいた女性が、お酒の席で、彼にこう言ったの。
「あんたさあ...傷つくなんて、今時古いのよ。」
当時の私はまだ、子供だったから、
一瞬、この場で起こっていることがよく理解できなかったけど、
感覚的に、この彼女とは、
2度とプライベートで会ったとしても、
人として暖かい感情を通わせる関係にはならないだろうと思ったのを覚えている。
私がまだ、POPなEPOだけを歌っていた頃ね、私の周りには、
たくさんいたの。こういう人たち。
バブルのちょっと前。
そうかと思うと、彼らは「天然」と呼ばれる存在とか、
権威的なものとかに、ひらひらと、簡単に心を傾いたりと、
どこか共通している点があることに、
彼らに人としての弱さを感じていたの。
昨年の震災から、もうじき一年...。
東京にも直下型地震が来るかもしれない?
私たちは、どうする?
うさちゃんと私は、最近、未来の設計図をいろいろと話し合う時間が増えた。
その一方で、父の田舎、宮城で被災した私の親代わりのおんちゃんやおばちゃんたちのことや、たくさんの親戚、千葉で暮らすうさちゃんの両親のことを考えると、
答えの出ないことばかり。
答えが出なくてもね、頭から離れないのは、それは、皆、つながっているから。
絆があるから。
そういう乱暴な声が、時々聞こえてくることがある。
私の中で、あの時の女性の言葉が転移されて、
強い嫌悪感となる。
すごく嫌だったんだな...きっと私。
よくわからない立ち位置や目線でものを言う人。