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2016年3月11日

●全ての魂が安らかでありますように

悲しみの忘れ方

悲しみの忘れ方おしえてください

テーブルの上の
あたたかな味噌汁の香り

台所にあった誰かの気配
少し湿ったエプロンのポケット
冷蔵庫にマグネットで貼付けてあった、
宅急便の控え

座布団は、その瞬間まで、
誰かが座っていたのかな?

床に散らかった新聞紙
傾いた柱時計

人がいなくなると
ここまで草はのびるものか?

風のサイレンは、
いつもどうり12時になると
昼時を知らせる。
もうここには誰もいないのに。

帰ってこない飼い主を待ち続ける
犬や猫が、
その音にピクンと耳を立てるだけだ

悲しみの忘れ方
教えてください
忘れて楽になれるものならば。

一点のシミさえ見当たらぬ
もとの自分にもどれるというのなら。

悲しみの忘れ方
教えてください

その悲しみを、
覚えていることができぬようになる
僕の悲しい日が来るまでに

僕たちは、仕方なく積み重ねる。
今日という、1日の連続を。

そして、未来を増やしていくしかないのだよ
悲しみの忘れ方を探している時間(あいだ)にね

https://www.facebook.com/EPO.eponica/posts/1017642861658449

東北にいる、あなたのお友達に届きますように。
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テキストは、「悲しみの忘れ方」by EPO
作品はEPOの、
「Sacret Noto」(神聖な覚え書き)から、
「風の散歩道」

映像は、昨年4月に那覇「てんぶす」で公演された、
「プチ・フール」作・演出宮川雅彦。