●中野督夫さんの存在を感じながら。
昨日の車山での野外ライブに、
東海テレビのクルーの方々が取材にみえました。
この夏の終わりに、未来に一足早く帰られた、
センチメンタルシティロマンスの中野督夫さん。
昨日は、現場で、
日本最古のロックバンド、センチメンタルシティロマンスの軌跡と、
中野さんを最後までサポートされた、
愛ちゃんのドキュメンタリー撮影がありました。
中野さんに、高校の先輩として憧れを抱いていた、
「トリック」をはじめ、多くの作品を手がけた、
堤幸彦監督と、
「人生フルーツ」という素晴らしいドキュメンタリーを撮られた、
東海テレビの伏原健之監督が撮影にいらっしゃり、
私もインタビューを受けました。
督夫さんは、
堤監督の高校時代の先輩なんですって。
その頃から、
センチメンタルシティーロマンスというバンドは、スター!
偉大なバンドだった!
私がセンチの皆さんにお目にかかったのは42年も前!?
竹内まりやさんのバックステージでした。
その時、私は19歳。
「親戚のお兄さん」
という彼らの第一印象は、未だに変わっていません。
謙虚で、無邪気で、楽しくて、
リハーサルでは、笑いが絶えず、
コーラスのハーモニーを決める時は、全員があーだ、こーだと、
みゃーみゃー始まるので、それが可笑しくて、
私は毎回笑いのツボに入り、
しばらくツボから出て来れなくなるという日々です。
笑っているおかげで、嫌なことなんか忘れてしまう。
こんなに人を笑わせる、
幸せにしてくれるロックバンドって!?
しかも演奏もすごい!
だから、彼らは偉大なんだ!
そんなお話もさせていただきました。
秋の風にススキが揺れる、
車山の空を足速に流れていく雲が晴れ、
本番は青空も出て、気持ちの良いライブになりました。
遠くで泣いている愛ちゃんの肩を優しく支えているクニちゃん、
2人が見えました。
「ああ、ここに、彼がいたんだなぁ。
このソロを彼が弾いていたんだなぁーと思ったら、涙がでちゃった。」
愛ちゃんがあとで、そう話してくれました。
サウンドチェックの時に、
蜂が私の目の前でずっと止まって飛んでいました。
蜂と長い間目が合う?
「来るなよ。来るなよ。私んとこに来るなよー?」
と言ったら、隣にいるギターの種田さんのところに飛んでいきました。
あの蜂は督夫さんだったのかな。
愛ちゃんは、
「なんか、彼、ステージで一緒に楽しんでた気がする」
って言ってたし、
うさちゃんは、
「トクさん、ちょろちょろ、うるさい」と笑ってたし、
私は、センチの素晴らしい演奏に、
督夫がさんが、いない気がしなかった。
彼は演奏に参加していたんじゃないかという気がしました。
そして、センチの中では2人の若手、
ギターの種ちゃんとベースの信ちゃんが、
すこぶる腕を上げていて、
ライブ中、ハートをキュンと掴まれた瞬間が何度もありました。
私は幸せだ。
いつも、素晴らしいミュージシャンに仲良くしてもらえて。
このあたたかくて、楽しかった気持ちを抱きしめて、
さあ、沖縄に帰ろう。